コラム


いつも笑顔で

よく食事にでかけるお店がいくつかあります。「よく=しばしば」なので、どちらかというと気軽で、お財布にもやさしい、という共通点がありますが、もうひとつ。それはスタッフがいつも笑顔でイキイキとしていることです。楽しんでいる、といった雰囲気がライブ感を醸し出し、お客様にも伝わって、さらにお客様を呼び込んでいる、好循環をつくりだしているのです。楽しむ、ということは仕事に対する集中力が高まるということですから、営業にもプラスになります。例えば「お奨め上手!」。お客様の様子をニコニコと、実によく観察してタイミングを逃しません。お客様に「すみませ~ん!!」を連発させることなく、頃合いをみはからって、さりげなく「次は白ワインでになさいますか?」と声をかけられると、ついつい、いい気分でオーダーを重ねます。メニューの説明も「これは自分の言葉で説明しているな」といった感じで、美味しさや熱意が伝わります。お客様の支持を集め、営業アップ、これぞ現場力。一人ひとりが自分の仕事にやりがいを見出している結果でしょう。やる気に火をつけることは簡単ではありません。組織をつくる結晶の一粒一粒が、違う一人の人間です。育てる側には集団と個、双方を見る目と、「一歩進んで二歩下がる」とにかく進み続ける、粘り強さも必要だと強く感じます。

これこそ、現場の底力!

「日本はどこに行っても清潔だ」と一般的によく言われます。旅行者の投稿サイトなどを見ると、確かにホテルや公共交通機関など、海外からも高い評価を受けているようです。清潔に対する感度が高い国民性?なのかもしれません。休日の地下鉄、人もまばらなホームの転落防止柵を、布で丁寧にふいている清掃係の方を見かけて思わず足を止めました。いつも通っている空港内の通路わきに小さな花壇があります。てっきり造花だと思っていたら、あるとき係の方が季節の花を植替えている光景を目にしました。ゴールデンウィーク。高速道路の磨き上げられた洗面所に、菖蒲の花と折り紙で作った兜が飾られていました。季節ごとの花がさりげなく飾られ、時には「お気をつけて」のメッセージも。利用する人のことを思いながら、場を整える。茶道裏千家 第十五代・前家元の千玄室大宗匠は著書の中で「裏方仕事をこなしてこそ、表舞台に立つことができます」と、茶道における水屋の仕事に例えておられます。このような心構えはどこに由来するのだろう?? 確かなことは海外からのうれしい評価は、このような現場の底力にこそ、支えられているということですね!(A.K.)

ホスピタリティの現場力②「情報と情感による日本型現場力」

企業の経営者や管理者に「現場の状況はどうですか?」とたずねると、「現場のことは報告で聞いている」「たまに現場に行き状況は知っている」という返答えが少なくありません。弊社が考える「現場」とは、顧客に商品やサービスを提供する際の最適な価値、つまりホスピタリティを創造する「場」と「機会」と考えます。

現場を知っているというのは、「スタッフの喜びや悩みも分かる」ことです。情報化・システム化が加速する中で、主役としての「人」へ新たなスポットを充てる必要が出てきています。情報化は誰でも平等にデータが入る社会を作り出しましたが、同時にデータだけで競争優位に立つことがむずかしくなりました。そのため、もう一つの「情」、つまり人の情感を生かした「情報と情感による日本型現場力」を目指すことが求められます。

強い現場力を備えた会社に共通することは、事業の目的や役割が明解であること、顧客接点の最重視、温故知新、考動(考えながら動く)習慣、そのための率直な話し合い風土、などを感じています。数の多さで世界に誇る、日本の老舗企業や店に共通する要件でもあります。

(Michael)

「ホスピタリティの現場力」

ホスピタリティという言葉がさまざまな業種や分野で使われ、過熱気味ともいえます。

日本では人によるもてなしの心が強調されることから、成熟した社会環境にあって、キャッチフレーズとして使いやすいことも、その理由のひとつかもしれません。

欧米ではホスピタリティは、ホテルを中心とする宿泊産業の仕事や役割に代表されます。ホテルが語源や歴史的にも、ホスピタリティの典型業種であるからです。

私共HRJは、事業コンセプトのひとつに“ホスピタリティの現場力”を挙げています。

サービスを超えるホスピタリティが一層求められる今日、お客様の気持ちや欲求を的確にとらえ、目に見えるかたちで、一貫して提供できるかが競争優位のカギとなっています。

そのためには現場が生き生きとし、最適なホスピタリティを創造する場と機会であることが求められます。ホスピタリティは企業文化と関わるからです。

現場とは、お客様接点の第一線のメンバー、サポートする管理者、コミットするマネジメントの3者によるパフォーマンスの場のことです。

そして現場力とは、企業や店舗の人材が有する能力と意識レベルを高め、自律的な改善や変革しようとする力です。現場が変わらなければ、経営も変わらないのです。

スタートですので、トピックは、少し固いところからはじめます。コラムは“ホスピタリティの現場力”について、日常のさまざまな視点から、また体験談などホスピタリティ情報も紹介していきます。執筆は弊社スタッフ、関係者はじめ多彩なメンバーを予定しています。

(Michael)

 

HRJ 2年目を迎えて

HRJは長年のアライアンスパートナーであった旧HTT社とリソースを統合。「人と企業を、いきいきと」を理念に、多くの方々のお力をいただき、2年目に漕ぎ出しました。このわずか1年の間にも、「はたらく」をめぐる考え方やスタイルはいっそう多様に、拡がりをみせています。企業をとりまく社会・産業の変化は、大きく、めまぐるしいと感じます。その中心にいる「人」のために今ほど我々だからこそできること、我々にしかできないことは何だろうと強く意識したことはなかったように思います。答えはひとつ限りでもないし、絶対でもありません。「何だろう」と考え続けること。変えてはいけないものと、変えるべきものと、地に足を付けてしっかり判断していくこと。その在り様が、変化の中で唯一の「錨(Anchor)」になるような気がします。(HRJ 川村敦子)

 

※このコラムでは、仕事を含めた日々の出来事を通して感じること、考えることを発信してまいります。